2012年5月31日木曜日

田中武先生 講習会

このブログで何度も紹介させていただいている青山田中歯科医院の田中武先生ですが、8月11日と12日の2日間で実習付講習会を催されます。



田中武先生といえば、その代表的なものに3Dスプリントがあります。

実例集など田中先生のブログはこちら

3Dスプリントを他の先生に説明すると、結構な確率で「ルシアのジグと同じ?」と質問されますが、ルシアのジグが下顎骨下顎頭を後方へ押し下げる方向へ力が掛かることが多いのに対し、3Dスプリントは下顎骨下顎頭を前上方位に誘導するものであり、それらは全く違うものになります。

患者固有の下顎骨の運動路と力を利用しながら下顎骨下顎頭を理想的なポジションに誘導する3Dスプリントと、いかにして筋肉を働かせないようにするかという工夫をしながら、ドーソンテクニックを駆使してミクロン単位の顎誘導をするということを、2日間で学べるというものです。

特別な技術や能力を必要とするものではなく、仕組みと技法を学んで臨床応用すれば、誰でも驚くような咬合治療が出来る、というものではないかと思っています。


また、この3Dスプリントを簡単に作れるようになれば、患者さんの「咬合治療」への誘いがやり易くなるのではないかとも思います。

骨格筋の違いによる差もあるでしょうが、顎位を変えることによる「体に及ぼす影響」を強く実感される患者さんはとても沢山いらっしゃいますし、3Dスプリントは術者の技量による顎誘導ではなく、基本的に患者さん本人による誘導ですので、ミスリードもなく、ほとんどの患者さんが3Dスプリントを装着してすぐ、体調の変化を実感されるそうです。


噛み合せに悩んでいる方は沢山いらっしゃいます。
「健康フェア」などに行ってみると、「噛み合せ」が想像を超える反響を得ることを知ります。


 ご興味のある先生は是非お問い合わせください。

 こちらのページの「セミナー申込書」からどうぞ。

2012年5月30日水曜日

噛み合せセミナー  -新大阪-

日曜日のは毎月催されている新大阪での噛み合せセミナーで、今回は年11回コースの7回目でした。患者さん向けインプラント説明会などが重ならない限り、私も出席させていただいています。

午前中は座学でしたが、午後からは実際の患者さんに来ていただいて、実際の診断方法などを実演を通じて学びました。


午前中の講義は大阪の河合先生の「咬合治療と聴力」の講義から始まり、私の「咬合治療の日常臨床への取り入れ方」というレポート、兵庫の牛嶋先生の講義と続きました。


これまでにも沢山のことを学んでこられた先生方が集まる勉強会なので、受講生という立場ながらも、持ち時間を渡されると凄い話と凄いスライドが次から次へと出てきて、私にとってはいつも新たな発見ばかりです。河合先生の講義では「聴力障害は噛み合せ(顎関節)と関係していると100年前に野口英世が唱えていた」ということを知り、とても驚きました。

牛嶋先生の話は、いつも「目の付け所がシャープでしょ?」を感じます。
私が早速役立たせていただいている話は「骨は全て抵抗形態」と「引きちぎり」です。








何でもそうなのでしょうが、理屈で分かっても役立てられなければ意味がありません。
学んだつもりで満足するのではなく、生かしてナンボです。

だからいつも思っているのですが、「学んだ」では0点です。
お金や時間が掛かっている場合には0点どころではなく、マイナスです。

生かせないのであれば、お金と時間がもったいないですから最初から何もしない方が得策です。







本の話

沼田まほかるの「九月が永遠に続けば」、「彼女がその名を知らない鳥たち」、「ユリゴコロ」に続いて、4冊目の「猫鳴り」を読みました。




これまでの作品からも感じますが、人の暗くて汚い部分、普通ならあえて口に出さない醜い部分をこれでもかと表現します。暗い物語というものではなく、人が深層心理のなかに本来持っている残酷さ冷たさを、まともに生活出来ない登場人物などを利用してリアルに表現する手法は、賛否を分けるものかもしれません。

が、私としては「名作」に入れたい一冊です。
あとがきがまた素晴らいです。一文字も見逃したくない本でした。






2012年5月29日火曜日

SUCTION MEETING に参加して

               

5月26,27の土日に、新潟のシンワ歯研で開催されたサクションミーティング(吸着ミーティング)に参加してきました。佐藤勝史先生と山崎史晃先生が中心になって、下顎吸着義歯に関するコツや、参加者からの質問に解りやすく丁寧な解説をしてくださいました。特にメインで公演された佐藤勝史先生の臨床的な知識と技術の豊富さには驚かされました。



土曜の懇親会の席ではミニプレゼン大会がありました。





  料亭の座敷の壁に紙を張った即席スクリーンに、プロジェクターで映してプレゼンをしているところです。写真はBPSクリニカルインストラクターの佐藤貴映先生がイボクラビバデント社から新しく発売されたアルジネート印象材「ビバール」の解説をしているところです。こんな料理の場でプレゼンです。僕の席はスクリーンの前だったので移動です。(涙)


 



翌日の日曜日はシンワ歯研のセミナー室で朝からセミナーでした。


写真はシンワ歯研社屋です



午前中は、佐藤勝史先生の下顎吸着義歯の解説と、実際に患者さんに協力してもらって臨床的な実技のデモをしてくださいました。






写真は舌小帯部(舌下ヒダ部)に印象材を足して、吸着しなかった義歯を吸着する状態にしたものです。嚥下と開口保持がポイントのようです。

午後は、参加者からの臨床報告という形のプレゼンがあり、疑問や質問に佐藤勝史先生が解りやすく解説してくれました。

私もプレゼンをしましたが、最後から2番目だったので、準備した写真と質問が、私の発表の前に出尽くしてしまったので、少し困りましたが、一緒に参加し発表された本多孝史先生の義歯の咬合調整に、ストマトロジーの理論を取り入れて、良い結果が出せたという報告ができたのでよかったです。

とても有意義な二日間でした。  




(レポート.DT佐野和也)

DENTAL Network セミナー. 5/27

大信貿易主催 Dental Networkセミナー   2012 5/27




*クローズドセミナー*
情報公開をする場としては今回が大規模でVol.1とのことです。

参加をしたのはZENOネットワークラボ160件ある内の約半数。
その他、CADのシステムを持っているラボ、興味を持っているラボなど。
大体、200人程は居たと思われます。

CAD/CAMデジタル化によって世界がどう動いていくか、今後どうなっていくのか?
内容的には3年前に言われていたことがさらに具体的に現実を帯びてきたということ。
と、いうよりも。
世界は既に動いている!

今、デジタル化によってどうなっているのか?
・材料価格の大きな差、世界水準との差(高すぎ)
 中国を例に取ると、70%以上の差がある!
 それは、流通業者(ディーラー)の存在がある。
日本古来の販売の仕方によって価格が世界と大きく差があるし
 いいものを安く売れない。(しがらみ)
 世界的な構造改革が必要。薬事も含めて。
・世界的なミリングセンターの拡大(世界で10箇所) コア3D、ノーベル、ストローマンなど
 それは中国の未確認の数を含めるとかなりの数になる。
 よってミリングセンターの技術、品質が飛躍的に向上している。
 工業会の技術は素晴らしく、歯科世界では追いつけない。
 ↓
 産業的な半加工製品の普及。→効率的な治療ができる。
・世界的な中国技工の旋風。(UK64% AUS63%)

BEGOやHeraeusのような大手材料メーカーもミリングセンターを設立し、材料より補綴物を売る方向にシフトしてきている。
日本の年間5000万本の市場は工業界からも狙われている!(車とか売れなくなっているので)歯科界はこのままでいいのか?

業界を変える商品と組織
・口腔内カメラ
・CAD/CAM(スキャナー、3Dプリンター)
・材料(ジルコニア、セラミック、コバルト、その他)
・海外ミリングセンター
・ネットワーク管理ソフト
参考:ぺクトン(高分子ポリマー)
光造形 模型、床材料など(透明感がないが強度は強い)
とくに模型などはスキャニングデータをもとにクラウンと同時進行して作られる。


大信貿易はラボと共存します。
・提供品目の拡大
・最新の材料、情報の提供
・ラボ、医院、患者、DMS、その他ネットワーク化 (ブライトスクイット)
・2015大型ミリングセンター

大信貿易×コア3D
コア3Dは世界のどんな材料でも流通させることができる。
大信は輸入業者として流通の手助けをする。
いずれe.maxやLAVAをなんで大信が!? と言われるかも。

デジタル化のメリット
人件費CUT アメリカの大手ラボが4000人から2000人にバッサリ。
大手ラボは人数ではなく、設備を自慢しあう時代。
管理ソフト(ブライトスクイット)
関連企業に専用IDを与えてクラウド化できる、カルテ、シェードなど技工指示、ミリングセンター、患者が情報を共有できる。

しかし、機械(特にCAM)を安易に買ってはいけない。 (セルコン、エベレストのこと?)
コア3DはCAD/CAMのスペシャリスト。ノウハウがある、分解して解析もする。
加工はプロに任せましょう!ということか?
あいた時間は営業活動に時間をつかってください。

驚くことに、ジルコニアフルクラウンをUKでは1500円!
中国では700円で作ることができる!
中国技工によって価格破壊。まだ日本には波が来ていないが、いずれ黒船がくる。
こうならないように大信とコア3Dでに本市場を守る。
コア3Dは世界に6箇所センターを持っていて、それぞれ特化した専門分野がある。
(ノーベル3箇所、ストローマン2箇所)
しかし、まだ納期の問題と価格の問題があるかもしれない。
i-teroで模型製作
口腔内カメラ→模型作った場合
模型フルアーチ4000円、片顎2000円
中5日
スペイン(中8日)
ある程度数がまとまって、税関をスムーズにクリアできればもう少し減るかも。 日本センターの設立が待たれます。

アスト中本 中本氏
物流業者 規制緩和によって中小企業の増加→料金が下がる
無理な労働で単価を下げる、価格競争(夢のない競争)になる
技工業界に似ている。
付加価値をつけて、はじめは損をしても品質を落とさない。顧客の心をつかむ。
リサーチをしっかりしてニーズに沿った事業展開を。
ぬるま湯につかったカエルが、気づかないうちに熱湯になり、茹で上がっていく。
そうならないように気がつくように。

個人的にはクローズということでもっと突っ込んだ情報が聞けると思ったが、それほどでもなかった。聞いていたオフレコのせいかもしれない。
ただ、大信貿易はある意味業界の古い習わしを抜きに、デジタル化を武器にして歯科を広い市場にしようとしていると感じ、
実際に進行しているとおもいました。
ただ、スキャナーの端末をオープンにするということは、例えばコア3D以外の中国企業の参入もありえる?
そうなった場合、日本市場でも価格破壊が起こる。
大信とコア3Dは本当に日本市場を守れるのか?と思った。
実際に近くに座っていた知り合いの某ラボ社長は、スキャナーも考えていたけど、様子見る。と言っていた。
感じ方はそれぞれです。
ただ本当に茹で蛙にならないように、現状に甘んじす、情報を仕入れていくことが大事だと思った。
他社(ノーベル、サンキンなどの大手日本法人)はどう考えて、今何をしているのか、というのも改めて知りたいとです。

蛇足ですが、安易に機械(CAM機)を買ってはいけない、という言葉はサンキンに対しての挑戦のように感じた。ZENOスターVS Z冠もあるのだろう。





(レポート. 恩田典之)



 


















■業界の現状と海外の現実をみて      大信貿易代表 中島 賢

ZENOラボ 全国に160件
中国技工 UK64% Aus63% をしめる

デジタル化により
・世界的な歯科流通の構造改革
・産業的な半製品補綴物の普及(CAD/CAM化)

業界を大きく変える商品
・口腔内印象デジタルカメラ
・CAD/CAM(3Dプリンタ)
・材料(ジルコニア・コバルト)
・海外ミリングセンター
・ネットワーク管理
→3年前と情報は変わっていないが中身が進化(拡充)


光造形マシン  (アメリカでは既に始動)
・義歯の床
・模型
・ガム
・サージカルガイド
・金属床パターン
→マシンとソフトがあっても数年の経験を積まないと使えない

Pekkton2014 販売開始


■Core3d centers                                          Core3d Japan 代表 須藤慎吾

Core3d 世界に7カ所
・カナダ(カルガリー)      審美に特化 DMG20が3台
・アメリカ(ラスベガス)     審美に特化 DMG20が3台
・イギリス(スコットランド)   一番小さい
・スペイン(バルセロナ)    金属に特化
・オランダ            24時間稼働 オールラウンド
・オーストラリア(シドニー)  63%が中国技工なので厳しい
・日本(東京)
          DMG= 年間コスト500万、e.maxなどセラミック系の削り出しに優れる




Bright squid デジタルリンク

患者データ、画像データ、3Shapeのデザインの確認、CTなどの情報を
クラウド方式で「Dr、DH」「DT」「ミリングセンター」が共有


アナログvsデジタル
  デジタルは人件費の削減、製作工程の簡素化、利益の増加、時間短縮につながる


 Cadent 口腔内スキャン(250万円前後)  → 2013年販売予定
  薬事認可申請中


模型製作  海外製作のため中5日
  全顎1コ ¥4,000     上下全顎 ¥8,000   片顎 ¥2,000

          
(レポート. DT野崎裕介)






 

2012年5月28日月曜日

週末の息抜き

1.読書

大阪への往復の時間は本が読めます。
日常の反動か、期限が無いユラユラとしたことは好きです。

「傍聞き」 長岡弘樹
短編の4つの作品で一冊になっていますが、私としては、ちょっと軽く通り過ぎる本にしか感じることが出来ませんでした。


「ユリゴコロ」 沼田まほかる
まだハードカバーですが、先日読んだ彼女がその名をしらない鳥たちでドップリ嵌ってしまったので、大阪の往復で読もうと大宮のそごうで買ってから出発しました。

またまた重い重い闇の中に導かれましたが、彼女が~のような読み終えてのシットリ感などは無く、むぅぅと唸って終わってしまいました。私的には残念。


今読んでいる本は「猫鳴り」 沼田まほかる、「戦国啾啾」 高橋直樹です。

やはり戦国モノは楽しいです。
戦国の世の話で、家康も出てきますがチョイ役という斬新さw
13代足利義輝の義藤の頃から始まる物語です。
ただ、家の押し入れの奥にあった本なので、ハードカバーですが最近の本ではないです。きっと。



2.ドライブ

昨夜は22時前に帰宅し、あまりに心身共に疲れていたので軽く車で流してこようとすると、長女が「あたしも行く~」と・・・

次女は「お姉ちゃん連れて行くとステレオうるさいよ?」「断っても良いんだよ?」などと心配そうな顔w

それでも、じゃあ東京スカイツリーをかすめるドライブでも行くかということになり、長女と二人で首都高にのって都心を横断しながら6号線に乗って東京スカイツリー側面へ。
かなり近づき「あ~キレイだねぇ」と会話し、あと1km足らずで真横を通過というところで、なんとブルーの照明が消えてしまいました。時計を見ると23時ちょうど。

いやぁ知りませんでした。23時にライトアップが終了するとは。


はるか遠く左手には、東京タワーが赤くライトアップされたまま、キレイに見えました。。。

(往復60kmくらい)


大信貿易 バシコ氏

ご存知、未来が見えるオトコ 「バシコ氏」 です。


日曜日に催されたDENTAL Network セミナーでのスナップです。

DENTAL Networkセミナーに関しては、後ほどレポートをアップします≫


過去のバシコ氏関連は こちら だったり こちら にもあったり 

ブログ内検索で「バシコ」と入れていただくと出てきますが
沢山あり過ぎて紹介しきれません・・・
なんとも精悍な、これまでに見たこともない男前風で
どこで覚えたのか、オールバックでキメています

月の電話代が600円台とは思えません



明るい色のスーツと、派手なネクタイからは
出来る男を感じずにはいられません

さすがバシコ氏です



しかし
バシコ氏を単独で写そうとすると・・・
やはり彼の生き様を示すかのごとく
なぜかブレます

(名札には「世を忍ぶ仮の名前」が記してあります)




 なんとか寄ってベタピンで彼を写そうとすると
逆の意味で1/60秒さえも支配し、目をつむります

もちろん、立ちながら眠っている訳ではありません






 弊社スタッフであり、バシコ氏と同級生の恩田とのスナップですが、
やはりここでも1/60秒を支配し、目をつむっています

もちろん、立ちながら眠っている訳ではありません



立ちながら、眠っている風を装える男、
おそるべきバシコ氏です。



ZENO、その他大信貿易関連のご相談、ご用命は
バシコまでどうぞ



2012年5月26日土曜日

GC イニシャルIQ

GC製品の話が続きますが、GCが精力的にモノを提供しているからなのだろうと思います。
このブログにはブログ内検索機能がついていますが、試に「GC」と入れてみたら、かなりの数がヒットしました。。。

イニシャルIQに関しては、以前にもこのブログで紹介しました。 こちら

7月1日に東京で「コバルトクロム補綴の可能性」という講演会を催すJプロッソの重村氏も使っているということで、私も発売当初から注目していて、タイミングが合えば弊社でも導入したいと考えていましたが、そのタイミングがなかなか合わず、未だに手元にない状態が続いています。

イニシャルIQはあのWilli Gellerが開発したクリエーションとほぼ同じもので、天然長石か人工長石かだけの違いとも聞けば、知らずに心躍るものもあります。

以前に紹介して以来、ずっとタイミングを見定めていましたが、あるとき知り合いのラボの社長さんが「コバルト・ボンドやろうと思うんだけど、どこの陶材が良いかな?」と聞かれたため、正直に「私はイニシャルを買おうと考えています」と答えたところ、その社長さんは後日イニシャルを購入しました。

使い始めて数症例こなしたところで、「どうしてもバブルが出るんだけど・・・」と相談されましたが、私も数本しか使用したことがなく、適切なアドバイスができませんでした。

翌週だったか、その社長さんは「どうやってもイニシャル使えないんで返しちゃったよ」と言ってきました。



私も使いたいとは思っていても、未使用陶材のバックオーダーのようなものも溜まっているので、積極的に調べることもしていませんでしたが・・・

サックスの上手い岩瀬の鈴木君が今日になって、イニシャルIQの資料を持ってきてくれました。



するとそこに「インメタルボンド」と「フルオクリスタル」なるものが載っているじゃありませんか。




?? これは、以前にイニシャルを調べたとき、私の目にとまったのだろうか ??

見落とした、見てない、忘れた、などは時効として、読んでみるとどうやら良さげなモノのようです。


弊社スタッフの野崎も先月にイニシャルIQの築盛セミナーに参加していることですし、今、陶材は何を使ってみたいか?と聞かれれば、やはりイニシャルIQですので、もう一度しっかりと調べなおそうと思います。



先週に引き続き、明日から私は大阪へ噛み合わせセミナーに参加してきます。

佐野は新潟で催されるSUCTION MEETING(吸着ミーティング)に参加してきます。

2012年5月24日木曜日

GC ARTICULATING FILM その2


その1からの続き



今回使用した咬合フィルムは「片面」タイプのため、色素が無い面は艶々で、色素が付いている面は艶消しに見えます。

元はフィルム系の同じようなモノだと思いますが、圧痕の残り方に差があるようです。
手によるタッピング運動のため、力の差が無いかと言えばあるでしょうが、その差ではないと思います。
左がBausch、右がGC
こちら色素が着いている面ですが、GCは色素が目に見えて無くなっているのが分かります

これは蛇足ですが、濡れたティッシュで色素を拭き取ろうとすると
表面の状態にもよりますが、比べるとBauschの方が簡単に取れてしまいます
(これも表現が難しい・・・)



歯科医院へ訪問していると良く見かけますが、先生は咬合フィルムを透かして見ますので、同じ目線で見てみたところ・・・

【写真-3】

 【写真-4】




【写真-3】【写真-4】はBousch、GC赤という並びです。

抜け具合から咬合接触を見ようとした場合、GCは色素が付きやすいということもあり、だからこそしっかりと色が抜けて見やすいという狙いかもしれません。

さらに言うなら、Bouschは当たっているピンポイントの部分だけ色素が付き、GCはピンポイント+αとして、少し大き目に色素が付くのか?ということも見て取れます。




さて、ジルコニアセラミックも仕上げに近づき接触点が更に気になりだす頃、先ほどと同じように咬合器によるタッピング運動で咬合面の接触状態を確認してみました。


Bausch


GC

技工物の形態は変わりましたが、その他は全く同じ条件で試したところ、やはりGCの咬合フィルムの色素の面積はBouschの咬合フィルムの色素の面積に比べ大きく付きました。


さらに蛇足(その2)ですが条件で「ドライ」としたのは、口腔内ではいくらエアーで乾かしているといっても終始ドライ環境ではありません。
多少湿気を帯びているときどうなのか?というのも重要な問題ではないかと思います。

ここでは、あえて画像は出しませんが少々湿気を帯びた状態(濡れている状態ではない)で同様のことをしてみたら、今回出たBouschとGCの差がわずかに広がった感じがしました。

ここら辺はチェアーサイドでのミクロン単位の調整のために咬合フィルムがどうあるべきか?の部分なので、軽く触れる程度でスルーします。


今回はBousch8μに対してGC12μ(片面でも12μ?)でしたので、ファイナルでの咬合調整ではなく指導ピンで浮いている状態で試したものです。


総評としては、技工作業でHANELやBouschの咬合フィルムを使っている人は、付着する色素の大きさを気にしなければ特に違和感なく使えるだろうと思いました。

ただ、技工作業とはいっても口腔内試適が終わった後の緊密な咬合調整であったり、先生が口腔内でおこなう微妙な接触の調整の連続のときに、どの咬合フィルムを使うのか?となったとき、今回の結果をみると「落とし過ぎに注意」が必要かもしれません。

とはいっても、各社微妙な味付けの差があるということが今回のことでも分かったので、それを承知したうえで適宜使えば良いのだろうとも思います。










GC ARTICULATING FILM  その1

GC友の会からアーティキュレイティングフィルムが届きました。

GCが咬合フィルムを作っているということは田中先生から伺っていましたので、「いよいよか」といった気分です。





そこで、せっかく似たようなフィルムを普段から使っているので、では実際にどのように使い勝手が違うのか、ということを検証してみました。



最近の私の手元にある咬合フィルムは、HANELから代わったBausch12μ、8μが基本ですが、ザックリ調整のときはハンドル付の0.03mmの咬合紙を使います。


今回の比較対象はBauschの8μです。




条件設定は
1.ジルコニア・セラミックの咬合面
2.咬合器装着で指導ピン1.5mm浮いた状態から手によるタッピング運動
3.ドライ環境

で、色素の付着状態を観察してみました。




 【写真-1】


 【写真-1‐2】


【写真-2】

【写真-2‐2】


【写真-1】はBausch8μ
【写真-1‐2】は、その拡大画像

【写真-2】はGC Articulating Film
【写真-2‐2】は、その拡大画像 


もう一目瞭然です。
Bauschに比べ、GCは色素の付着がしっかりしています。
表現の難しいところで、「しっかり」というと対義語が悪いモノになりますが、「余計なところも付く」と表現すれば対義語は良いモノになります。そこのところは「読み上手」でお願いします。





同包されていたグリーンのフィルムも使ってみましたが、色素の付着状態は同社の赤と同じようなものでした。




その2へ続く



2012年5月23日水曜日

全国歯科技工士教育協議会 懇親会 -その2-



先日のリハーサルの動画が手に入りました。

とうとうスタッフの演奏姿を晒すことになります・・・


よろしかったら、どうぞご覧ください。




この演奏の時が「モニターアンプからキーボードの音しか聞こえない」状態で、ほぼ全員が心のリズムで演奏していた時のものです。






2012年5月22日火曜日

サージカル・テンプレート

先日はこのブログでラジオグラフィックガイドを紹介しましたが、その流れでサージカルテンプレートがきました。もちろん発注元の歯科医院へ納品されますが、マスターモデルへの適合のための調整ということで、ラボにきます。



調整は思った以上に手間が掛かります。




また、調整というからには目標があるからこその調整ということでもあるため、この段階にきて先生に対するラジオグラフィックガイド製作上の注意点にある

「ラジオグラフィックガイド用の模型は仮に部分欠損の場合でも、必ず個人トレーを用いて印象し、歯肉唇頬移行部までを確実に採って下さい」

という意味を実感します。

弊社担当の、PCのことなら何でもお任せで、つい最近は新婚旅行帰りでタップリと日焼けしたために遊び人風に見えてしまうと困っているハリウッド俳優似の山本さんと、声を聴いていると重役風の山名さんらが、そう言っていたのを思い出し痛感します。

そういえば。。。大阪のシンポジウムでノーベルの方と立ち話をしましたが、その方によると大阪のシンポジウムへ出てきているスタッフは静岡より西のスタッフだそうです。

どうりで1人も知らない顔ばかりな訳でした。

だから7月の東京のシンポジウムは静岡より東のスタッフだけだそうです。

それでも、その話を聞いたノーベルの方は石田さんというエリアマネージャーの方で、IDA卒後に以前は東京で大野ちゃんらと頑張っていたという方でした。





2012年5月21日月曜日

週末の出来事(シンポジウム)

日曜日は『 Nobel Biocare Symposium 2012 』でした。

日曜の朝8時半からの受け付け開始で、場所は大阪駅から歩いて10分の梅田スカイビルです。



贅沢な設計で作られたド派手なビルで、遠くからも「あぁ、きっとあのビルだろうな」と分かる代物でした。

大阪駅の方へ歩けば都会の一部のようですが、中津方向へ歩くと、すぐに東京の下町風の街並みになります。

こちらが全体像


 ビルの真ん中の敷地から上に向かって撮影


ビル内36Fから下に向かって撮影


今回のシンポジウムに参加する私の目的は、いくつか明確に抱いていましたが、そのうちの一つにジェニオンの進歩状況の確認があります。

こちら3Fの受付

閑散としているように見えますが、左に曲がると人だらけです





3Shapeに比べるところもありますし、システムとしてISUSと比べることろもあります。
さらに現行のPIBのダブルスキャンに比べて、年内バージョンアップするCrBrのダブルスキャンがどう違うのか、といったところです。

またNobel Clinicianのトレーニングにも参加してきました。

単身のため、主にハンズオン/ワークショップへの参加に絞らざるをえませんでしたが、空いた時間はメイン会場でのドクターたちの発表を聞いたりしていました。

以前とは異なり最近では「なるべくグラフトをしない」という流れも定着しつつあるようで、さらにノーベルのいう「最終補綴を考慮したインプラント埋入」というものを意識した講演内容が耳につきました。

ハンズオン/ワークショップから
『 NobelProceraシステム -ダブルスキャニング・ブリッジのご紹介- 』 坂井秀司 (NBJ)

1.CrBr DoubleScan

ダブルスキャンの作業時間は、模型セットからデータ送信完了まで25分とのこと。
フォルテに比べて3倍のデータ量のあるジェニオンでは、やはり処理速度に時間が掛かってしまうようで、どうしても「待ち時間」が多くなります。

やはりこのブログでも以前から書いているように、読み終わりやエラー時に「お知らせ音」を出してもらいたいです。

待ち時間は仕方ありませんが、無駄な時間は減らしたいということです。


現行のPIBのダブルスキャンと工程は似ていますが、PIBではレジン・モックアップのかなりの精度が求められますが、CrBrでのワックスモデルは「マージン精度」や「フレーム自体の適合精度」は特にそれがそのままの形になるわけではなく、ほどほどのクオリティで全く問題ないということでした。PIBのようにフレーム自体を完成形として読むわけではなく、ワックス・フレームは模型のマージンや支台歯に合わせる「デザイン」として読むだけ、というのがその理由だそうです。

また、CAD上でのデザインと異なり、ワックスの厚みが例えばジルコニアの最低厚みより薄く作られている場合は「自動的にジルコニア最低厚み」に修正されるそうです。


2.Custom Ab
3.Implant Bar、Overdenture


2、3は機会があれば、書きます。
現行ソフトのバージョンは4.1.3(?)あたりで、デモで使われていたバージョンは4.6だそうです。年内リリースで7月の東京でのシンポジウムでは具体的な時期も明確になるのでしょうか。

ダブルスキャンですが、大きなケースでなるべくジルコニア面積を稼ぎたいときには、かなり有効に使えるものだと思いますし、一部の咬合面ジルコニアなどの細かなデザインもある意味では容易に可能になるので、多くを求められるラボにとっては結構な朗報になると思いました。



2012年5月20日日曜日

週末の出来事(本の話)

大阪への出発のとき、出際に何の本を持っていくか悩み「彼女がその名を知らない鳥たち」沼田まほかる、を持っていきました。

沼田まほかるは最初に読んだ本で???と感じていたのですが、薄めの本を持っていくと速攻で読み終えてしまい、往復の新幹線で楽しめないということもあり、その本がまぁまぁの厚みを持っていたために「彼女がその名を知らない鳥たち」に決めました。




これは。。。
私のように枯れた人に、是非読んでいただきたい本です。

これも愛か、と
開いた口が、しばらく塞がりませんでした。


また、登場人物の名が、サヤカが開業当初からお世話になっている先生と同姓同名で驚かされました。1ページ目からフルネームで出てきますし、最後まで何かと登場します。こちら



週末の出来事(序章)

土曜日から 『Nobel Biocare Symposium 2012 』 へ参加のため、大阪へ行ってきました。

宿泊したホテルで珍しいことがありました。

私が予約したシングルの部屋ですが、安い部屋だったのでクロークは壁の凹みのようなスペースで作られていました。

ビジネスホテルではお決まりの「折り畳みイス」が、そこにもありました。
安いビジネスホテルではモノの置き場が少ないため、私は着替えや何やらを置くために、その折り畳みイスをいつも利用しています。

昨日もいつものように、クロークの凹みのところに折り畳まれているイスを引っ張り出し、着替えを置こうとして折り畳まれたイスをカパっと開くと・・・・

なんと、前の客のものであろう「脱いだまんまの子供の(?)靴下」が置いてあるじゃ~ありませんか!

むぅ、見なかったことにして放置するか、フロントに連絡するか、しばし考えましたが、一晩その靴下と共にするのもナンダなと思い、フロントに「すいません、前の客のものらしい靴下が、クローゼットの折り畳みイスに挟まっていたんですけど」と言いました。

「すぐに部屋を交換させてください」「いえいえ、そんなつもりじゃ・・・片づけてくれればいいんですけど」「いえ、すぐに伺います」とフロントの方。

いやもう全裸に近い格好だったので、こちらも大慌てw

ギリギリセーフでシャツを着たくらいで「ピンポーン」のチャイムの音。

結局、別フロアのダブルの部屋に交換してくれました。

でもその部屋も、ベッドのライトが左右に付いていたのですが、片方のライトは切れていて点きませんでした。。。

結構有名なホテルですよ? 足元グラグラですねw





2012年5月18日金曜日

全国歯科技工士教育協議会 懇親会

昨日はさいたま新都心で催された
全国歯科技工士教育協議会「総会 理事長・校長会議 教務主任会議」の懇親会に、ゲストバンドとして参加してきました。




先日このブログでも紹介させていただいた会長の末瀬先生をはじめ、クワタカレッジでは弊社スタッフもお世話になった桑田先生など、日本全国の歯科技工士学校の幹部・指揮官が集結する、とても権威のある会議・総会の合間の懇親会です。



15時過ぎに私と数名が先発隊として会場に入り、PAの方と機材の搬入を始めました。

別室で会議が進行中、懇親会会場に入り粛々と準備をすすめます。


PAは過去にも頼んだことのある、都内の業者にお願いしました。
サヤカからの持ち出しは楽器以外では、ギターアンプ(100w)一つだけです。
ちょっと「オネエ」が入っている感じのPAの方ですが、仕事は完璧でしたし、私たちを右だ左だと上手に使いまくってくれました。。。
というのも、楽に100名以上対応の広い会場で天井も高いということもあり、PAもかなり重厚な装備になっため、その量も重さも半端ではなく、腕っぷしの強いスタッフ3名が手伝い共に搬入〜設置〜調整をしましたが、丸々2時間掛かってしまった程です。

ちなみに撤収時はスタッフ倍増していましたが、煩雑な梱包作業が伴い、やはり2時間掛かってしまいました。。。





一通りのセッティングが終了し、それではということでリハーサルで7曲ほど演奏しましたが、モニターアンプからはキーボードしか聞こえず、とても演奏しずらかったため、PAの方に「自分の音が聞こえないんですけど」と言うと「それならモニターをキーボードに向けて、ギターは後ろのアンプを上げて対応してください」とのこと。。。

やはり本番前のリハーサルをやっておくというのは、とても大切なことだと改めて思いました。







さて、その懇親会の余興ですが「全技協 ブロック対抗 歌合戦」という看板までこしらえていただいた、懇親会の中ではある意味『メインイベント』と言える催しです。



その本番。

紹介を受けた直後、まずはベンチャーズのナンバーから

「ウォークドント・ラン」
「二人の銀座」
「木の葉の子守唄」

を演奏し、いわゆる前座の役割で会場の「堅い空気」を一変させるよう努めました。
もちろん2曲目あたりからは指が震えまくりで、ミスもしまくりですw

素人バンドですし、そこら辺はご愛嬌ということです。 
可愛げがあるというものです。

そこから先は、いよいよ「ブロック対抗歌合戦」の始まりです。
関東地区代表から始まり全国の各地区の代表が、自慢の歌声を披露してくださいました。

曲目は以下の通りです

「好きさ好きさ好きさ」
「ブルーシャトー」
「想い出の渚」
「チャコの海岸物語」
「長い髪の少女」
「亜麻色の髪の乙女」

「君といつまでも」
「夜空の星」
「蒼い星くず」
「ブラックサンドビーチ」


実際の映像を撮るために持っていったデジカメとビデオカメラですが、舞台の縁に置いたまま周辺の人に渡すことも出来ず、撮影することが出来ませんでした。。。







以前にこういった会を催したときもそうでしたが、舞台に上ってくださった方々は例外無く元気いっぱいに唄ってくれます。

最初に「今度の会合で唄ってください」のお願いをしたときは、たいていの場合が「それはちょっと・・・」という雰囲気らしいのですが、唄う段になってからは皆さん驚くほど元気に唄いますし、唄っていただいた後の反応はというと、その殆どが「実に楽しかった」というものになります。
ほぼ100%です。

「生バンドで唄うのは良いね! もっと練習しておけば良かった!」
などと言われると、うれしくなります。






サヤカバンド

などと固有名詞が出来上がっていますが、元は15年ほど前に社長と私の二人でギターイジリから始めたもので、徐々にスタッフが増えていく中で、新人のスタッフには触ったことも無い楽器を「はいこれ、君の担当」と突然指名したりして、10年以上掛け少しずつ少しずつ積み重ねた結果が今です。
もちろん技工の現実の真っただ中にいるサヤカですし、バンド活動といえば時間的拘束があるものですから、仕事のやりくり、個々の心など、空気は何一つ順風満帆ではなく、常に紆余曲折しながらの歩みですが、全体としては良い意味で平準化しつつされつつ今に至っていると思っています。

組織としての仕事もバンド活動も、独りでやりたいようにやることではなく、皆の心と息が揃わないと出来ないことばかりですから、だからこそのサヤカバンドなのだろうと、最近は強く感じています。


衣装選び




またいつか何処かで、盛り上げ隊として来てほしいと声が掛かるようなことがあれば、万章繰り合わせ、全力でお手伝いさせていただければと思っています。