2011年8月5日金曜日

Vintage ZR

先日来書いているようにサヤカでは、現ノーベルの佐々木さんの影響もあり、また現イボクラの直君(写真参照)の影響もあり、ジルコニア陶材はcercon ceram kissを使用しています。 



可及的にサポート形態といって取り組んでいますが、下顎の大臼歯は機能咬頭が頬側にあり、また受ける咬合力も小臼歯とは比べ物にならないようで、破折してしまうことがあります。
下顎の6、7番だけは・・・と言ってもいいほどです。








そういったわけで、ZirPressなど積極的に取り組むわけですが、ジルコニアとセラミックの組み合わせで、セラミック側に工夫はないのか?という疑問も残ります。
ヘレウスではジルコニアの接着強度についてボンディング材のようなものを出しますし、リューサイトの問題もそうです。(詳細省略)




今回試させていただいたのはVintage ZRですが、私の感覚の基準がcercon ceram kissということをご理解の上読んでください。

築盛するときの感想は、ストレスフリーです。
これはラベルやパッケージがもたらす、「いつもの松風」が与えるものだと思います。
また、粉のザラザラ感もなく、モデリングリキッドを上手に使えばかなり扱いやすいと思いました。

その有機溶剤ですが、箱に入っていた「ヴィンテージ・モデリングリキッド」・・・これは最悪でした。操作感も悪く、片栗粉のようなナノ陶材を水で溶いて盛ったような盛りづらさを感じました。
もしかするとこれは、中身が水だったのかもしれません。
デモ品のため基本的に全て「使用済み」なので、そこのところは分かりません。



すぐに他社のモデリングリキッドに変更すると、最高に築盛しやすいものに変わりました。






焼付後の形態修正に入ってからの印象は「硬いなぁ」でした。
普段使っているkissに比べ、なかなか削れない感があり、たまたま他のスタッフが形態修正途中のhaloを見せに来たので「ちょっと削らせて」と削ってみたら、ビックリするほどZRとの「硬さ」が似ているなと感じました。やはりメーカーとしては、だいたい同じ程度の硬さを狙って作っているのでしょうか。

さて、その「硬い」ですが、私の求める強度につながるのであれば、それはそれでとてもグーなことです。
形態修正に入ると、なるほど松風が少し前に売り始めたポーセレン・マスターキットの使い道がこうなんだなと改めて思えるほど、セラミックの硬さとダイヤモンドバーの削れ具合がマッチングしていました。



仕上がりですが、焼成温度は100度ほど違いますが、出来上がってみれば差は感じません。
松風の方がステイン・システムも含めると充実しているとは思います。




ZR   vs  kiss

今後はどのように取り入れていくのか検討します。

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